富本 泰成 (とみもと やすなり)
これまでの歩み
1990年12月10日生まれ、千葉県千葉市出身。
歌うのは小さな頃から好きだったそうで、小さな頃に家にあったCDのマネ(河村隆一氏の歌)が得意だったらしい。
中学時代、アニメやゲームが好きだった影響で、漠然と声優の仕事に憧れを持つ。
そこで、放送部(正式名称は放送委員会)が強かった県立船橋高校に進学。入学式での合唱部の校歌披露(混声4部アカペラ)に衝撃を受け、放送委員会と合唱部を兼部。それぞれに充実した毎日を過ごし、合唱部では2年生の時に合唱連盟のコンクールで関東大会に進出、放送委員会では3年生の時にNコンアナウンス部門で決勝に進出した。
高校2年の夏、学生時代の恩師である黒川和伸先生が合唱部の指導にいらしてくださり、その歌声に痺れて、芸大受験を決意。当時はガチガチに声を作った発声だったけれど、逆にそれが功を奏したのか運良く合格。
大学生活、専攻の声楽はとにかく行き詰まりの連続で、とにかくもがいたけれど大きな成長は感じられなかった。大学2年の時に(1年間のレッスンを終えたそのタイミングで)「お前喉上がってるなあ」と先生に言われて、声を作るのをやめたのは良かった。そこからはうまくいかなかったけれど。作るのをやめた分、使い物になるような声が全然出なくなり、悔しさと情けなさで何度も何度も練習室で喉を痛めつけるように叫んだ。そんなことしても歌えるようにはならないけど、叫ばずにはいられなかった。気が狂いそうだった。
そんな大学生活をなんとか乗り切れたのは大学の1つ上の先輩である福永一博さんと国立音大出身の上田絢香さんが立ち上げた合唱団「harmonia ensemble」に参加していたことが大きかった。というかharmonia ensembleでの活動が大学生活の全てといっても過言ではない。ハルモニアではたくさんの体験をさせて頂いた。全日本合唱連盟のコンクールでは生まれて初めて全国大会に出場することが出来たし、金賞を受賞することも出来た。大学3年次、2011年に行われた第40回トゥール国際合唱コンクール(フランス)ではなんとグランプリを受賞した。そして翌年の2012年にはグランプリ団体が集うヨーロッパグランプリに出場した(スロヴェニアのマリボルで開催)、さらにその翌年はトゥールのコンクールの縁で南フランス国際合唱フェスティバルにご招待頂き、僕が退団した2014年には第10回世界合唱シンポジウム(韓国)に出演した(僕のラストステージだった)。ハルモニアの活動を通して、世界中の一流の様々な団体の演奏を生で聴くことが出来たのは、本当にかけがえのない財産だ。
大学時代、歌が上手くいかなかったためか、それとも元々声優の仕事に興味があったためか、声のことについての興味はとてもあり、大学卒業後は発声という運動をより科学的・解剖学的な視点から考えるために、さまざまなメソッドのレッスンを受けて、声のことを学んでいる。フースラーメソッド、Vocology in Practice、Estill Voice Training、ヴォイトレ・マスター®️メソッドなどの先生方からレッスンを受けてきた。色々な声が出せるようになったし、それに伴って歌の中での音色に対する価値観は相当に拡大した。また最近は、身体のことをよりしっかり学ぶために解剖学のレッスンに通ったり、同業の人と色々な話をして学び合えるようなボイストレーナーのコミュニティにも参加したりしている。いくつになっても学ぶことは多く、声は本当に面白い。
レベルの高い様々な団体を聴いたり、発声の引き出しを増やしながら合唱を続けていくにつれて、自分の興味は少人数のアンサンブルに移っていった。高校生の時に出会ったThe King's Singersの影響は大きい。より小回りがきき、表情豊かに演奏するグループは本当に自由自在、天衣無縫という感じで、憧れた。
自分で主宰する形で
「Vocal Ensemble 歌譜喜」
「男声アンサンブル八咫烏」(活動休止中)
「女声アンサンブル八重桜」
「emulsion」
の4団体を作った。
また、様々なご縁に恵まれ
「Vox humana」
「ヴォーカル・アンサンブル カペラ」
「古楽アンサンブル コントラポント」
「Salicus Kammerchor」
「Ensemble Salicus」
「vocalconsort initium」
「Ensemble XENOS」
などに所属させて頂いている。
アンサンブル活動が評価されたのか、2018年から東京混声合唱団のレジデントメンバーに就任させて頂いた。とても嬉しい。
やりたいこと
①ヨーロッパグランプリに出られるようなレベルで、かつ演奏頻度が高いプロの合唱団体を作りたい
僕が合唱にどんどんのめり込んでいったのは、ハルモニアでの活動を通して、レベルの高い様々な演奏を聴いたからだと思っていて、日本でもそういった機会を作っていきたい。(連盟のコンクールで金賞を受賞するような団体は、そういうとてつもなく高いレベルにあると思っていますが、頻繁に・日本各地でやっていきたい。そういう活動は、残念だけどどうしてもアマチュアの合唱団には出来ない)
声楽家や歌手が集まれば、良い音色でそれなりの演奏が出来るけど、本当に洗練されたパフォーマンスの壁ってすごく高いと思っていて。
特に音色の幅が広い、表情豊かな演奏をアンサンブルでやるっていうのは難しい。
「声楽家のアンサンブル」ってなんとなくどんな音色かイメージ出来るし、そのイメージ通りのクオリティで演奏できれば、お客様の需要は満たせていると言えると思うんだけど、想像を超えるような演奏をしないと意味がない。
意味がないことはないけど、プロって名乗るならもっと夢を与えられる存在になりたいよな。
その壁を越えるには地道に、メンバーの一人一人が、アンサンブルや声への理解を持って活動しなければならない、という風に、実際に稽古していて感じる。
パッと集まってすごくレベルの高いものを作るのは、オーディションをしたとしても難しい。集まってから深めていくというのは、どんなメンバーが集まったとしても大変なことだ。
「所属団体紹介」のページに、それぞれの演奏や団体プロフィールを書いていますので、ぜひ応援していただきたいです。
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②自分が発声について学ぶ中で考えた「アンサンブルで活きる発声」を合唱をやっている人たちに伝えたい
世の中のボイストレーニングメソッドの勉強とアンサンブルでの実践を通して(この両方をやっている人というのは実はあまり多くないのでは)、自分なりに「合唱をするために必要なスキル」というのはまとまりつつある。
最近のボイストレーニングメソッドって、かなりミクロな視点になってて、どのパーツが動いたから音がこうなるとか、そういう感じで、分析的な視点のものが多い。
声楽の伝統的な教え方は逆にマクロな感じで、合唱っていうとクラシック音楽の延長線上にあるから、どうしてもマクロな視点からの発声アプローチが多くて、僕みたいな視点で問題を見る人って、あんまり多くないのではと思う。
人と声を合わせて歌う上で、ブレンドするorしない、というのは極めて大切な要素で、そのコントラストを自分でコントロールできるようになることが重要なのは誰でもわかるんだけど、それを、具体的にどこをどうすれば変わるっていうのは知識が無いとなかなかわからない。
「合唱のためのスキル」のページに詳しくまとめるけれど、そのために必要なこととして「仮声帯」と「喉頭蓋」という二つのパーツの操作がある、と考えている。
僕自身、歌手としてもトレーナーとしてもまだまだだし、勉強してるとはいえ声のことについてもわからないことばかりだけど、ブレンド関係についてのこの仮説は実際に指導していても、悪くないように思う。
この言葉を聞いたことがない、という方はとりあえず1度レッスンを受けに来てみて欲しい。
きっと今までよりも、聴いた音を具体的に分析できるようになるし(だから、合唱指導者の人もぜひ来てみて欲しい)、ご自身の演奏活動もより楽しくなるのでは、と思う。
好きなもの
主宰団体
Vocal Ensemble 歌譜喜 (2011〜 )
男声アンサンブル八咫烏 (2014 〜2018)
女声アンサンブル八重桜 (2014 〜 )
emulsion(2020 〜 )
今まで関わらせていただいた演奏団体
今現在
指導に関わらせていただいている合唱団
アンサンブルひろひろ(指揮者)
ピアチェーヴォレ(ボイストレーナー)
市川混声合唱団(ボイストレーナー)